
こんな悩みにこたえます。

今日はアスペルガー夫の、食事にみられる特徴について書いていきたいと思います。
◦近隣者の特徴的な食事を見て、アスペルガーを疑っている方
◦アスペルガーのご家族がいて、特徴的な食事の原因を探っている方
そして今回は、アスペルガー夫本人に、インタビューもしています。

この記事を読んだ方の、問題解決のきっかけやヒントになれば嬉しいです。
大人アスペルガー特徴【夫の食事マナー】
三角食べが出来ない
三角食べとは【ご飯・おかず・汁物】が出てきた場合に、順番にバランスよく食べ終えていく食べ方のこと。
日本では一般的に、この三角食べがお行儀が良いとされていますよね。
しかし、アスペルガー夫はこの、三角食べが出来ません。
それとは反対の、片付け食いです。
片付け食いとは、【ご飯・おかず・汁物】が出てきた場合に、まずは一気にご飯を全て食べきり、次におかずを全て食べきり、ラストに汁物を流し込んで、食事が終わりといった食べ方のこと。
つまり、片っ端からどんどん、片付けていく食べ方なのです。
付き合った当初は、あまり気になりませんでしたが、同棲して食事をともにする機会が多いと、面白いほどに片付け食いをする夫に気づきました。
ちくわとしては、せっかく熱々で作った、おかずやお味噌汁を、一口でも先に「美味しい状態で食べてほしい」のですが、彼は一切手をつけようとしないのです。




確かに、どうして三角食べがマナーが良いのかと問われても、「そういうものだから…」としか答えようがありません。
よって、我が家では、あるルールを決めています。
それは、お家では気にせず、自分の好きな食べ方で食事をしてOKというもの。
よく、白ご飯にふりかけをかけようとした男性に対し、料理をした女性が「おかずがあるのだから、白ご飯に味をつける必要はないでしょ?おかずと一緒に食べてよ」といった言い合いがありますよね?
しかし、片付け食いの夫にとっては、白ご飯だけをまずは食べきらないといけないので、それだけだと味がないのです。
料理の担当は基本ちくわなので、白ご飯を出すときは、夫が好きな「明太子」「海苔」「とろろ昆布」を一緒に出してあげるようにしています。
また、夫はよく外食時に、定食ではなく、丼を選ぶ傾向にあります。
丼であれば、お皿を持ち変えることなく食事が出来るので、面倒くさくなく、非常に食べやすいのだそう。
よって、おかずが白ご飯に合うと判断した場合は、出来る限り、丼スタイルで食卓に出してあげるよう心がけています。
例えば「お茶碗に白ご飯、お皿に豚キムチ」ではなく、大きな丼鉢に白ご飯、その上に豚キムチをのせて「豚キムチ丼」といった具合です。
そうすれば、少年のように、それはそれは美味しそうにかきこんでくれます!
「冷凍」ご飯・パンが食べられない
これは、色んな書籍にもよく書かれている事例です。
アスペルガー夫は、とにかく冷凍ご飯・冷凍パンの食感が苦手と言います。
外食をした時も、特に白ご飯の炊きあがり具合には超敏感で、時々食べられないご飯があります。
そのラインは、ちくわにはあまり理解が出来ないのですが、とにかく食感に違いがあるそうです。
かといって、ちくわも彼も、非常に体力勝負な仕事で、帰宅時間は夜遅くなることも多い。
毎日炊き立てご飯を出せるかと言えば難しい日もあるのが現状でした。


色々試した結果、夫は「冷凍のうどん」「冷凍のお肉」「冷凍の野菜」は、調理すれば問題なく食べることが分かりました。
また冷凍ご飯であっても、雑炊やチャーハンなど、火を加えて味付けし、食感を変えれば食べることが出来ます。
その人に合わせて、好みをリサーチしてあげましょう!
かき混ぜることが許せない
アスペルガーの夫は基本、食材をかき混ぜた途端、食べることが出来なくなる特性があります。
それは、かき混ぜて食べることが一般的なものも、例外ではありません。


よって、私たち夫婦は、食べ物をシェアする時は、必ず夫が先に食べます。
例えば、納豆をシェアする場合は、夫がそのまま食べた後に、ちくわがかき混ぜて食べるといった具合です。
原因は感覚過敏!?
発達障害者に見られる感覚過敏とは
アスペルガー症候群(発達障害・自閉症スペクトラム)の参考書にも、この感覚過敏については、多くの事例が取り上げられています。
感覚過敏とは、ありとあらゆる「感覚」が通常の人よりも「敏感」過ぎてしまい、日常生活の中で何らかの不具合を起こしてしまうことを指します。
しかし、感覚過敏の中でも、どんな特性が出るのかは、100人100色。
感覚過敏は、食感だけでなく、外の光(視覚)・人込みの声(聴覚)・温度(触覚)等にも表れます。
視覚が過敏な人は、外の光を痛く感じる人もいます。
また、聴覚が過敏な人は、人が話す声が大きく感じ、人込みに長時間滞在出来ない人もいるようです。
夫の感覚過敏(食感)【ぐちゃ・しゃり】
先ほどの食事の特徴を、感覚過敏を照らし合わせると、夫は食感の中で「ぐちゃっとした混ざりあう食感」「しゃりっとした食感」が極度に苦手なことが分かりました。
混ざりあうのが嫌だからこそ、三角食べを嫌う理由にもつながっているようです。
また冷凍ご飯はいくらホカホカに温めたとしても「しゃりっとした食感」は分かるという、夫なりのマイ感覚を持っているようです。
ちなみに、先日冷凍パンをしれっと調理して出した時も、あっさり見抜かれてしまいました。
夫の感覚過敏(触感)【冷たさ】
夫を観察すると「冷やっ」とした触感が極端に苦手なことが分かりました。
例えば、夫は手に水をためて、バシャバシャと顔を洗うことが出来ません。
よって、朝起きた後は、水を指先につけて、目やにを取るだけのスタイルです。
その他、シャワーの水が極端に苦手です。
シャワーって、どうしても最初は冷たい水が出てしまいますよね?
それが1番許せないようで、夫の場合必ず、事前にしっかりお湯が出るようにしてから、風呂場に入ることを徹底しています。
ちなみにですが、付き合った当初、いたずら心で彼の頬に冷えた缶ジュースをピタッとつけたことがありました。
私は軽い気持ちだったのですが彼にとっては、心底嫌だったみたいで、かなりガチで怒られました。笑
その後、感覚過敏のことを知り、怒った原因に納得…。
心底、反省したというエピソードもあります。
夫の感覚過敏(触感)【ぬるっと感】
夫に過度に苦手な感覚を聞くと

という回答が返ってきました。
まぁ定型発達の私たちも出来れば避けたいですけどね。笑
ただ、それゆえに助かっていることが!
それはお風呂掃除担当の夫が完璧だということ!
自分がぬるっと触感が苦手な分、いつもピカピカにしてくれるので、ちくわは非常にありがたいのです。笑
夫の感覚過敏(視覚と聴覚)【外からの情報や音】
夫は、外からの刺激に対して、普通の人よりも視覚と聴覚が敏感な傾向にあります。
例えば、どれほど大切な話をしていたとしても、TVで気になるニュースが流れると、そっちに完全に気を取られてしまいます。(聴覚過敏)
また、街を歩いていた時に、どれほど会話に盛り上がっていたとしても、大好きな音楽が流れた瞬間、歌いだします。(聴覚過敏)
初めての場所に行った時は、あちこちキョロキョロして、視点がが定まらず、会話がぽんぽん飛びまくります。(視覚過敏)
これは食感・触感とは少し違いますが、外からの刺激に対して、感覚が敏感なので、意識が違う方に向いてしまう特性が出てしまうためです。
よって、家で本当に聞いてほしい話がある場合は、TVを消したり、携帯の電源をOFFしたり、その他の情報が入らない状態で話すなど工夫が必要なのです。
大人アスペルガー特徴【夫の食事マナーが独特。原因は感覚過敏】まとめ
いかがでしたか?

まずは当事者に、どんな食事の特徴や好みがあるのか、注意深く観察してみましょう。
特にお子様の場合は、頭ごなしに怒るのではなく、どうしてそれが出来ないのか・どうして嫌いなのかなど、しっかりと気持ちに耳を傾けてあげることが大切です。
もちろん、世間一般には、三角食べがマナーとされていますから、外でのお堅い会食などは、ある程度マナー通りに食べた方が良いでしょう。
しかし、リラックスを目的とするお家での食事くらいは、夫の好きなように食べさせてあげたいのがちくわの想いです。
ある程度のワクを作って、ゆるく見守ってあげることが、とても大切なのではないでしょうか?