日本国民なら誰でも知ってるドラえもん。
ドラえもんと同じくらい愛されているキャラクターがのび太ですよね。
実はのび太は、典型的な発達障害の特徴をもつ少年だったのです。
◯のび太が発達障害である理由
◯発達障害のび太へのNG対応
◯発達障害のび太へのOK対応


これまで夫を支えるべく、発達障害に関する書籍を数多く読み、勉強してきました。
そんな私が、なぜのび太が発達障害と言い切れるのか。
その理由をのび太の特徴と照らし合わせて、徹底解説していきます。
大人気アニメ、ドラえもん。
ドラえもんを見れば、のび太を通して発達障害の知識が増え、どう発達障害の子どもに対応すべきなのか理解が深まります。
野比のび太が発達障害である理由

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以下、のび太が発達障害である理由を説明します。
ちなみに、発達障害とは主に3つの要素を指します。
②LD(学習障害)
③ASD(自閉症スペクトラム)
順にそれぞれの特徴が、どうのび太に当てはまるのかを解説します。
野比のび太はADHD(注意欠陥多動性障害)

ADHDとは、注意欠陥多動性障害(ちゅういけっかんたどうせいしょうがい)のことです。
主に3つの特徴を指します。
②多動性
③衝動性
✓のび太は不注意
ADHDの不注意とは、集中力が持続しないため、物忘れが多い特徴を指します。
のび太といえば、毎日のように宿題を忘れ、先生に怒られるシーンが印象的ですよね。
また、ママから買い物を頼まれても、遊びの約束が入ると、それ自体を忘れてしまうことも多々あります。
この物忘れ頻度は、うっかりレベルを超えていると言えます。
✓のび太は多動的
ADHDの多動性とは、常に落ち着きがなく、じっとしていられないことを指します。
のび太は、授業中もつねに上の空で、えんぴつを鼻の下に挟み、落ち着きがありません。
また独り言も多く、急に立ち上がり先生に怒られ廊下に立たされるシーンが目立ちます。
小学5年生にして、この落ち着きのなさは、定型発達とは考えづらいと言えるでしょう。
✓のび太は衝動的
ADHDの衝動性とは、頭で考える前に身体が反応してしまうことを指します。
それゆえ思いつきで、行き当たりばったりに行動します。
のび太は、勝手にドラえもんの道具を使い、感情のまま無計画にジャイアンに仕返しを企み、よく失敗しています。
また、少し嫌なことや上手くいかないことがあると、すぐ家出をし、ドラえもんを困らせます。
他の解決方法を考えることもなく、想いのままに衝動的なのび太には困ったものです。
野比のび太はLD(学習障害)

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LDとは学習障害のことです。
知的発達の遅れはないものの「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」などの能力に困難が生じる発達障害の1つです。
のび太といえば、テストで0点をとり、ママによく叱られていますよね。
分野は、算数が多いですが、過去国語や他の科目でも0点をとっていることが確認されました。
冷静に考えてみてください。
小学校生活の中で、テストで0点を何度取ったことがあるでしょうか?
基礎問題だけに絞って、ほんのちょっと勉強すれば、少なくとも5点、10点は取れるはずです。
0点を連発し、挙句の果てに、テストの裏に落書きをして時間をつぶすのび太は、LDの可能性が非常に高いと言えるでしょう。
野比のび太はASD(自閉症スペクトラム)

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ASDとは自閉症スペクトラムのことです。
対人交流とコミュニケーションの質が異常だったり、著しく興味や能力に偏りがみられます。
のび太は勉強も出来なければ、運動も苦手です。
何をしても上手くいかないのび太ですが、あやとりと射的だけは天才的な能力を発揮します。
また自分が興味のあることは、学校から帰宅後集中して取り組むシーンも印象的です。
これはASDの能力の偏りが原因だと思われます。
発達障害のび太へのNG対応

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子どもの発達障害に対しては、親や周りの大人の理解、サポートが非常に大切です。
しかし、ドラえもんに出てくるのび太の周りの大人達は、気づかないうちに、かなりNGな対応をしてしまっています。
廊下に立たせる先生

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のび太の担任の先生は、宿題を忘れたのび太に対して、感情のままに「廊下に立ってろ」と怒鳴りつけてしまっています。
また感情のままに、ガミガミ怒っているシーンも目立ちます。
発達障害の子どもに対して、頭ごなしに怒鳴りつけてはいけません。
その恐怖心がパニックを起こし、自己肯定感を犯すことにつながってしまうからです。
まずは一呼吸おいて、どうして忘れてしまったのか理由を聞いてみると良いでしょう。
そして、どうすれば忘れないのかの対策を一緒に考え、実践していくことが望ましいと言えます。
どうして出来ないの?と叱るママ

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ママは、0点をとったのび太に対して、正座をさせ「どうして出来ないの!?」と叱りつけてしまっています。
しかし、これでは発達障害の子どもでなくとも、耳をふさぐと同時に心を閉ざしてしまいます。
どうして出来ないのか、本人にも分からないから、0点を取るのです。
まずは、のび太がどの分野が特に困難なのかを知るべきです。
そして、時間を決めてママが一緒に勉強を見てあげたり、のび太に合った勉強法を考えてあげるといいですね。
一緒に遊ばないパパ

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のび太のパパは、のび太と一緒に遊ぶ描写がほとんどありません。
休みの日も畳の間でテレビを見てごろごろしています。
運動が苦手なのび太だからこそ、パパが外に連れ出して、一緒に遊びながら教えてあげるべきです。
外に行かなくとも、あやとりが得意なのであれば、一緒にやってあげることで子どもの能力はもっと伸びます。
発達障害を持ち、能力が凸凹であっても、親が出来ることを褒めてあげることで、自己肯定感が高まり、さらに出来ることが増えていくのです。
発達障害のび太へのOK対応

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発達障害の子どもは、生きづらさや失敗の連続から自己肯定感が低い傾向にあります。
結果、二次障害を引き起こし、登校拒否になる子も少なくありません。
しかし、のび太は失敗を繰り返しながらも毎日を生き生きと過ごしています。
それは、ドラえもんという理解者がいるから。
では、ドラえもんが自然と行っている、発達障害の子どもへのOK対応とは何なのでしょうか?
のび太の特徴を理解している

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ドラえもんはのび太を支え、成長させるために22世紀からやってきました。
発達障害と言っても、100人いれば特徴は100通り。
つまり、のび太のことを理解することが、サポートの第一歩なのです。
ドラえもんは、常にのび太と一緒ということもあり、のび太がどういった子どもなのかをよく知っています。
また、のび太を「自立させたい」という目的がはっきりしているからこそ、ガミガミ怒ることなく時に見守ったり、道具を出して助けたり、のび太に合わせたサポートをしています。
すぐに道具を出さない

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便利な道具をたくさん持っているドラえもんに、のび太はいつも甘えようとします。
しかし、ドラえもんは頼まれたままにホイホイと道具を出すことはしません。
無理なものは無理と断ったり、まずは自力で頑張ってみようと諭します。
発達障害の子どもにも同じことが言えます。
何でも最初から助けるのではなく、時に「やれるよ」「出来るよ」と応援し、やり方を教え、傍でサポートしてあげることが、成長への第一歩となります。
褒めて伸ばす

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ドラえもんは「さすがのび太くん!」「えらい!」とよくのび太を褒めています。
発達障害のお子様は、失敗の連続で自己肯定感が低くなっている子が多いです。
よって、小さなことでも、何か1つでも達成したら、全力で褒めてあげることが、とても大切なのです。
小さな成功体験が、次に挑戦する勇気となり、成長へとつながります。
まとめ:野比のび太は発達障害!ドラえもんの対応を学ぼう

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いかがでしたか?
のび太は①ADHD(注意欠陥多動性障害)②LD(学習障害)③ASD(自閉症スペクトラム)の特徴を全て持ちあわせていることから、高い確率で発達障害だと言えるでしょう。
ドラえもんの連載がスタートしたのは、1969年。
当時、発達障害に関する認識は極めて低く、作者の藤子・F・不二雄さんも、特に意識せず、のび太を描いたと思われます。
しかし、もしのび太が何でも出来るマルチな少年だったとしたら、アニメとしては全く面白くありません。
よって、発達障害だからこそ、のび太ってとてもおっちょこちょいで魅力的な存在なんですね。
長年愛されているドラえもん。
少し視点を変え、ドラえもんのお手本対応を学び、発達障害のお子様を育てるヒントにしてみてはいかがでしょうか?
私の夫は、発達障害の特徴を持っています。