
発達障害(アスペルガー症候群・積極奇異型)の夫と2人暮らしです。
この夏に女の子を出産予定で、もうすぐ家族が増える喜びを感じております。
ちくわは、夫との将来に向けて、発達障害に関する書籍をたくさん読みまくってきました。
そして、以前その中でも、1番学びになったオススメ本をご紹介させていただきました。
「うちの火星人」という本です。
初版本に関するレビューはこちらのブログでも紹介しております。
この本のファンである私は、ひそかに

と思っていました。
すると夫が

と手にしていたのが、念願だった「続 うちの火星人」だったのです!
これには、ちくわ大興奮!
●もしかして自分って発達障害?と悩んでいる方
●家族に発達障害者がいてサポート法を探し中
●前向きな発達障害に関する本を読みたい
実際読むと、期待を裏切らない、最高に学びがある1冊に仕上がっております。
発達障害のおすすめ本【続うちの火星人】
こちらの本の見どころをお伝えします!
続うちの火星人概要
著者の平岡禎之(ひらおかさだゆき)さんは、地元沖縄を中心に、全国各地で発達障害に関してのサポート法を公演。
その他、セミナー・ワークショップ等を行っています。
この本の題材は、そんな6人家族の平岡さんファミリー。
妻・長男・長女・次女・次男。
なんと、平岡さん本人を除く、家族5人全員が、発達障害の特性を持ち合わせています。
一般の人と、家族の感覚にあまりにも開きがあることから、家族は自分達を『火星人宣言!』
著者の平岡さんが『地球人と火星人のバイリンガル』として解説してくれているのが、とてもユーモアにあふれています。
ここでのポイントは、家族全員発達障害者ではありますが、持ち合わせている特性が全く異なるというところ。
そこで、本中では、それぞれの登場人物を動物のキャラクターに例え、読み手に分かりやすく伝える工夫をしてくれています。

聴覚・視覚・痛覚が人一倍敏感。忘れ物を超人的に連発する、おっちょこちょいな
長女は『ネコ』
人見知りや警戒心が全くなく、常に切り替えが早くて、ちょこまかしている
次女は『リス』
読み進めるうちに、そのキャラクターにどんどん愛着が湧いてきます。
そのうちに、発達障害に対して悩んでいた気持ちがパッと晴れ

また、登場人物たちが巻き起こす、発達障害ならではの事件エピソードが4コマ漫画になっていて、合わせて対処法も記載されているのが、この本の嬉しいポイントです。

それぞれの発達障害者にあわせた『オリジナルの取扱説明書の作成』こそが、この本のテーマであり、最適なサポートの近道であることを教えてくれる1冊なのです。
初版本とは違う事件エピソードが豊富
1キャラクターごとに、約10の事件エピソードが、4コマ漫画とともに掲載されています。
初版本には書いていなかった特性も学べますし、同じ特性であっても切り口が違うことで、さらなる学びにつながることばかりです。


など、当事者と楽しみながら、特性を探ることが可能なのです。
初版本と合わせれば、かなりの事例と対応策を学び得ることができますよ!
カサンドラ症候群の記載がある
みなさんはカサンドラ症候群についてご存知でしょうか?
「カサンドラ症候群」とは、パートナーや家族がアスペルガー症候群であるため、情緒的な相互関係を築くことが難しく、不安や抑うつといった症状がでる状態のこと。
パートナーや家族の行動・言動に違和感を感じならがらも、誰にも共感してもらえない。
第三者に相談したところで「男の人ってそんなものよ」と一蹴されることで「自分がおかしいのかもしれない」と攻め続ける。
ついには、本人も気づかぬうちに、不眠症、パニック症など、さまざまな不具合を引き起こす。
それがカサンドラ症候群です。
発達障害の夫には、離婚歴があるのですが、話を聞くと、おそらく前妻さんはこのカサンドラ症候群だったと思われます。
本では、上手に工夫されているように見える平岡さんも、運転中に急に胸が苦しくなる症状に悩み、それがのちに、カサンドラ症候群であったことに気づいたという記載がありました。
よって、初めから発達障害に対して、上手く対応できる人なんていないということ。
カサンドラ症候群にならないための近道は、やはり発達障害者の特性を理解し、寄り添い、対応策を考えること以外にないことをこの本は教えてくれているのです。
キャラクターの結婚にともなう新キャラ登場
長女(ネコのニャーイ)は35歳。
定型発達の夫と結婚されたそうです。
長女は、大切な約束こそ忘れてしまう特性をもっていて、信じられないトラブルを引き起こします。
例えば、結納をする日を伝え忘れ、家族に報告したのは、当日の20分前。
「別の日にずらせないのか!?」と焦る家族たち。
しかし、婚約者はもうすぐそこまで来ている。
仕方なく、キュウイフルーツ1個でもてなし、何とかその場をやり切ったエピソードには、思わず声を出して笑ってしまいました。
その他、結婚式での珍トラブル・新婚生活での失敗等もたくさん書かれているので、非常に興味深く読み進めることが出来ます。
次女(リスのリスミー)は26歳。
リスミーも結婚しており、3歳の男の子を出産しています。
その男の子が、続編の新キャラ!
なんと、家族だけではなく、孫も発達障害。
孫は、親である次女にそっくり。
3秒以上座ってられず、常に落ち着きがない。感情の表現が外人なみにオーバーで、音に超敏感という特性があるそうです。
発達障害には、遺伝の報告も多くされています。
ちくわ自身も、アスペルガーの夫との子どもを授かるということは、そういうことだと、強い決意が必要でした。
今後は、夫だけでなく、娘の取扱説明書もあわせて作成していかなければなりません。
もし、お子様の発達障害への事例を学びたい方にもオススメの1冊になっております。
続うちの火星人まとめ
いかがでしたか?
初版本から、さらにパワーアップした、本当に素敵な1冊です。
私は、アスペルガー夫のことが好きです。
もちろん気持ちが通じないことも多々あるので「どうして私の気持ちが分からないのか」「空気読めよ!」など、すれ違いや喧嘩も頻繁に発生します。
しかし、著者の平岡さんも、妻のこと、娘・息子のことを心から愛していたからこそ、この本が出版出来るまでの知識を得、対策を考え、取扱説明書を作成できたのだと思います。
発達障害の方を近くに持つ皆さんに私から伝えたいことがあります。
それは、絶対に自分を責めないことです。
火星人が地球人の気持ちが理解できないように、地球人にだって火星人の気持ちは理解できません。
しかし、双方に愛さえあえば、歩み寄って理解する努力をすることは出来るし、工夫によって問題を少しでも回避することだってできるはずなのです。
だからこそ、関係が崩壊してからでは遅いのです。
真実を知ることは、怖いかもしれませんが、是非この本を読んで、新たな一歩を踏み出しましょう!