当ブログ管理人:ちくわと申します。
発達障害(アスペルガー症候群・ADHD)の夫、娘の3人暮らしです。
以前のブログで強くオススメさせていただいたこちらの書籍『うちの火星人』
この本のファンである私は、ひそかに
こんなに面白いなら続編が出ればいいのになぁ
と思っていました。
すると夫が
ちくわがめっちゃ喜ぶ本買ってきたよ~♪
と手にしていたのが、念願だった「続 うちの火星人」だったのです!
この本を読んでほしい方
・もしかして自分って発達障害?と悩んでいる方
・家族に発達障害者がいてサポート法を探し中
・前向きな発達障害に関する本を読みたい
4コマ漫画付きでとても読みやすく、サクサク頭に入ってきますよ!
発達障害のオススメ本【続うちの火星人】
こちらの本の見どころをお伝えしていきます!
概要
著者の平岡禎之(ひらおかさだゆき)さんは、地元沖縄を中心に、全国で発達障害のサポート方法を公演されています。
この本の題材は、そんな平岡さんファミリーご自身。
妻・長男・長女・次女・次男。
なんと、平岡さん本人を除く、家族5人全員が、発達障害の特性を持ち合わせています。
一般の人と、感覚にあまりにも開きがあることから、家族は自分達を『火星人』と宣言!
著者の平岡さんが『地球人と火星人のバイリンガル』として解説してくれ、とてもユーモアにあふれています。
ここでのポイントは、家族全員発達障害ではありますが、それぞれの特性が全く異なるというところ。
そこで、本中では、それぞれの登場人物を動物のキャラクターに例え、読み手に分かりやすく伝える工夫をしてくれています。
そのキャラクターもみんなカワイイんだよね〜♪
聴覚・視覚・痛覚が人一倍敏感で、忘れ物を超人的に連発する、おっちょこちょいな長女は『ネコ』
人見知りや警戒心が全くなく、常に切り替えが早くて、ちょこまかしている次女は『リス』
読み進めるうちに、そのキャラクターにどんどん愛着が湧いていきます。
そのうちに、発達障害の夫に対して悩んでいた気持ちがパッと晴れ
大変だけど、工夫や考え方次第で何とかなりそう!また頑張ろうっ!
と前向きになっている自分がいます。
また、登場人物たちが巻き起こす、ならではの事件エピソードが4コマ漫画になっていて、合わせて対処法も記載されているのが、嬉しいポイントです。
それぞれの特性にあわせた『オリジナルの取扱説明書の作成』こそが、この本のテーマであり、最適なサポートの近道であることを教えてくれる1冊なのです。
初版本とは違う事件エピソードが豊富
1キャラクターごとに、約10の事件エピソードが、4コマ漫画とともに掲載されています。
初版本には書いていなかった特性も学べますし、同じ特性であっても切り口が違うことで、さらなる学びにつながることばかりです。
TVに気を取られて、話題がめちゃめちゃなのも、あなたそっくりね!ちなみにこの本に書かれている、共感覚ってわかる?
いつも話題が飛んじゃってごめん…。この声に色がついてるっていう共感覚は俺にはないな~。
など、コミュニケーションをとりながら、特性について話し合うのも楽しいです!
初版本と合わせれば、かなりの事例と対応策を学び得ることができますよ!
カサンドラ症候群の記載がある
みなさんはカサンドラ症候群についてご存知でしょうか?
「カサンドラ症候群」とは、パートナーや家族がアスペルガー症候群の場合、情緒的な相互関係を築くことが難しく、最終的には、不安や抑うつなどの症状がでる状態のこと。
例えば、夫の行動・言動に違和感を感じならがらも、誰にも共感してもらえず、第三者に相談したところで「男の人ってそんなものよ」と一蹴されてしまう。
そして「自分がおかしいのかもしれない」と攻め続けてしまい、本人も気づかぬうちに、不眠症、パニック症など、さまざまな不具合を引き起こす。
それがカサンドラ症候群です。
私の夫には、離婚歴があるのですが、話を聞くと、おそらく前妻さんはこのカサンドラ症候群だったと思われます。
本では、上手に工夫されているように見える平岡さんも、運転中に急に胸が苦しくなる症状に悩み、それがのちに、カサンドラ症候群であったことに気づいたという記載がありました。
初めから、上手く対応できる人なんていないということが分かるだけで、何だか気持ちが楽になるな。
カサンドラ症候群にならないためにも、発達障害の特性を理解し、寄り添い、対応策を考える大切さを教えてくれていますね
キャラクターの結婚にともなう新キャラ登場
長女(ネコのニャーイ)は35歳。
定型発達の旦那様とご結婚されたそうです。
長女は、大切な約束ですら忘れてしまう特性をもっていて、信じられないトラブルを引き起こします。
例えば、結納をする日を伝え忘れ、家族に報告したのは、当日の20分前。
「別の日にずらせないのか!?」と焦る家族たち。
しかし、婚約者はもうすぐそこまで来ている。
仕方なく、キュウイフルーツ1個でもてなし、何とかその場をやり切ったエピソードには、思わず声を出して笑ってしまいました。
その他、結婚式での珍トラブル・新婚生活での失敗等もたくさん書かれているので、非常に興味深く読み進めることが出来ます。
結納の日を忘れてたなんて‥‥きっと家中大慌てだっただろうな!
次女(リスのリスミー)は26歳。
リスミーも結婚しており、3歳の男の子を出産しています。
その男の子が、続編の新キャラ!
なんと、家族だけではなく、孫も発達障害。
孫は、親である次女にそっくり。
3秒以上座ってられず、常に落ち着きがない。感情の表現が外人なみにオーバーで、音に超敏感という特性があるそうです。
発達障害には、遺伝の報告も多くされています。
もし、お子様の発達障害への事例を学びたい方にもオススメの1冊になっております。
リスミーの子どもは、俺の幼少期にとっても似ていたよ!俺もじっと机に座っているのが苦手で、常に授業中もうろうろしてたっけ‥‥。
続うちの火星人まとめ
いかがでしたか?
初版本から、さらにパワーアップした、本当に素敵な1冊です。
アスペルガーの夫と生活を共にしていると、気持ちが通じないことが多々あるので「どうして私の気持ちが分からないの!?」「ちょっとだけでも空気読んでよ!」と、イライラしてしまうことがよくあります。
発達障害の方を近くに持つ皆さんに私から伝えたいことがあります。
それは、絶対に自分を責めないことです。
火星人が地球人の気持ちが理解できないように、地球人にだって火星人の気持ちを理解することは至難の技です。
しかし、双方に愛さえあえば、歩み寄って理解する努力をすることは出来るし、工夫によって問題を少しでも回避することだってできるはずなのです。
著者の平岡さんも、妻のこと、娘・息子のことを心から愛していたからこそ、この本が出版出来るまでの知識を得、対策を考え、取扱説明書を作成できたのだと思います。
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